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緊急修繕 日頃の備えが運命の分かれ道⁉

緊急修繕 日頃の備えが運命の分かれ道⁉

 

近年、天候異常や気象災害が増加しており、それに伴う浸水、漏水、停電などの緊急事態も頻発しています。管理組合として、こうした緊急事態に備えるためには日常的な取り組みが欠かせません。

 

大規模修繕工事のような計画的な修繕は想定内ではあるものの、こういった緊急修繕は日頃からの備えが運命の分かれ道となります。

 

いざというときにどうしたらいいのか分からない、

とパニックになってしまう前に、

管理組合が日常的に行える具体的な対策を例にあげて考えてみましょう。

定期的な設備点検と保守

定期的な設備点検と保守

 

排水設備の点検

 

雨水排水のつまりを防ぐために、排水設備の点検と清掃を定期的に行いましょう。

 

特に屋上の排水ドレン廻りの清掃は見落とされがちですが、昨今のゲリラ豪雨はマンション建設当時に想定されていたよりもはるかに上回る雨量となっており、排水能力を上回るほどのこともあります。

 

そんな時にドレンの清掃が行き届いておらずつまっていたらと考えると想像のとおり。

 

木造建築の戸建て住宅と違い、多くのマンションの屋根は平らな陸屋根。パラペットで囲まれた屋上に雨水の逃げ場がないとしたらプール状態ですね。屋上防水の状態が健全でなかったとしたら漏水が発生するのは避けられません。

 

もちろん屋上だけに限らず、ルーフバルコニーや共用廊下のすべてに想定される事態ですので、日常点検・清掃は怠らずにまめに行うことをおすすめします。

 

 

屋根と外壁の点検

 

雨漏りや外壁材の剥落などを防ぐためにも目視でできる範囲のことは最低限行いましょう。

 

損傷や亀裂をみつけたら緊急性の高い場合は大規模修繕工事まで待たずに補修をすることをおすすめします。躯体の鉄筋に水がまわってしまうことで建物の強度に大きく影響するため、進行してしまってからでは修復不可能となってしまう可能性があるからです。

 

またタイルなどの外壁材の浮きがみられた際も要注意です。

 

タイルの剥落による人身事故が発生した場合、マンションの所有者である管理組合の管理責任が問われることになります。緊急を要するか否か、判断が難しいところではありますので迷ったときは専門家に相談するのをおすすめします。

 

 

非常用発電機の点検

 

一定の要件に該当するマンション(主に高さ31mを超えるようなタワーマンションが該当します)は消防法と建築基準法により非常用エレベーターと非常用発電機の設置が義務化されています。

停電が発生した時に正常に作動するように点検も義務となっています。

 

タワーマンションに限らず、昨今の異常気象時における停電に備えて導入を検討しているマンションも多くあるかと思いますが、緊急時に正常に作動することが一番の目的です。

 

点検と保守を怠らず、そして導入の際は浸水のリスクのない場所への設置が必須です。

適切な予備資金の積み立て

適切な予備資金の積み立て

 

いざというときにお金がない!なんてことにならないために、

予備資金を蓄えておくことが必要です。

 

一般的な目安として、維持管理費の約1ヶ月分から3ヶ月分程度といわれています。

予期せぬ緊急事態に対応するための基本的な資金として予算策定しましょう。

 

 

1 過去の経験を考慮  

 

過去の緊急修繕事例や保守作業のコストを振り返ります。

これに基づいて、予備資金の必要額を把握します。

 

 

2 専門家の助言   

 

管理会社や建築に詳しいコンサルタントから専門的なアドバイスをうけましょう。

マンションの状態を把握することから、適切な予算を導き出します。

 

 

3 予算審議     

 

予算は管理組合の住民全体で審議し、合意が得られた金額を確定します。

管理組合員みんなの納得が大切です。

 

 

4 積み立て計画 

   

予算が確定したら、年度ごとの積み立て計画を策定します。

必要に応じて年次で積立額を調整し、適切な資金を確保します。

予備資金の使途と必要性については透明かつ詳細に説明し、理解を得ることが必要です。

 

 

 

参考例となりますが、このようなステップを踏んで計画的に資金を準備しておきましょう。

住民への教育と訓練

住民への教育と訓練

 

緊急事態において最も重要なのは住民みんなが協力し合うことです。

 

互いにサポートし、安全な非難と対応を確保するために、住民間の連携が欠かせません。

そのためには日ごろからの良好なコミュニケーションと事前の情報共有が大切です。

 

 

緊急事態への教育 

 

緊急事態への教育は、住民が適切な行動をとるための基盤を築く重要なステップです。

 

例えば、水漏れが発生した場合に、シャットオフバルブの位置と閉め方を知っているかいないかということは被害の拡大に大きく左右します。

 

ワークショップやセミナーを通じて対応方法を実演・説明したり、災害パンフレットなどを活用して、情報収集に努めましょう。

また、定期的に模擬訓練を行うことで、緊急事態に備えたシュミレーションを行うことで適切な行動を身につけることができます。

 

 

緊急対応プランの策定

 

緊急事態に備えて連絡先や行動ガイドラインをプラン化します。

 

管理会社、警察、消防署などの連絡先をリストアップし、住民の緊急連絡先リストを整備、管理組合と管理会社双方が共有します。

また、避難手順や非常口の場所を含む行動ガイドラインも作成します。

 

いざというときの混乱を最小限におさえ、円滑な対応をするためにはこれらの準備が必須です。

 

 

 

緊急事態が発生した際の混乱は避けられないものですが、最小限の被害に抑えるたためには日ごろの準備が欠かせません。

 

資金の準備はもちろんのことですが、住民全員の協力と連携が成功の鍵となります。

まだできていないという管理組合は、理事役員が主導になり企画・提案できるといいですね。

各自治体でも防災イベントや勉強会を開催していますので活用してみるものいいかもしれませんね。

 

 

 

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