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大規模修繕工事中のQ&A 「バルコニーの片づけはどこまで必要?」

大規模修繕工事中のQ&A 「バルコニーの片づけはどこまで必要?」

近日中に行われるマンションの大規模修繕工事。バルコニー(ベランダ)は「専用使用権」という権利があり、日常は自分の住戸の一部として使用しています。

のため「共用部」であることを忘れがちですが、大規模修繕工事の施工対象箇所にあたります。

 

間もなく行われる工事に伴い、バルコニーの荷物を片付けなければいけないとのことです。

気が付けば積み上げられた私物の数々、いったいどこまで片付けが必要なのでしょうか?

バルコニーでは何の工事をするの?

そもそも大規模修繕工事中、バルコニーではどのような工事が行われるのでしょうか。工事内容を知ることで、片付けをするための理解が深まることでしょう。

 

主な工事内容としては以下の5つがあげられます。

 

1. 外壁の下地補修工事

 

外壁の壁・天井部分のコンクリートやタイルにひび割れや浮きなどがないかを調査し、補修します。塗装工事や防水工事をするにあたり、下地をきれいに整えることでその後の仕上がりに大きく影響する非常に重要な工事です。

 

バルコニー外壁の全面調査をし、悪い箇所は「マーキング」をしてどのような補修工事をする必要があるのかを一目でわかるように目印をしていきます。このマーキング調査は足場が組み立てられたらすぐに取り掛かることが多いため、足場の組み立て完了までに荷物を撤去するように依頼することが多いです。

 

この下地補修工事は、コンクリートを削ったり穴をあけたりするため、埃や騒音の発生が避けられません。

そのためこの期間は洗濯物を干すことができなくなります。

 

 

2. 高圧洗浄工事

 

バルコニーの壁や天井、床などの汚れやホコリなどを高圧の水できれいに洗い流します。

確実な洗浄作業により、この後に行われる塗装工事や防水工事の材料の密着を高め、高品質で美しい仕上がりに作用します。

 

洗浄の際は水が広範囲に飛散するため、洗濯物干しを規制しています。

 

3. シーリング工事

 

サッシなどの建具廻りや外壁のジョイント部分には弾力性の高いゴム状の止水材が施されています。

このシーリング材は取り合い部分からの雨水の侵入を防ぐためにも非常に重要です。

また、高い伸縮性により、建物の動きに追従することでひび割れなどからまもってくれるという優れものです。

 

シーリング材は、経年劣化によりひび割れたり痩せてしまったりといったことが起こる為、大規模修繕工事のタイミングで打替えを行います。

 

サッシ廻りのシーリングの打替えを行うにあたり、網戸の取り外しが必要になります。そのためバルコニーの片づけと近いタイミングで取外しのご案内をしています。

管理組合で保管できる場所を確保できる場合を除いては、各自で室内にて保管するのが一般的です。網戸の取り外しでお手伝いが必要な際はおしらせください。

 

また、網戸の保管には保管用の収納袋をお配りしています。

ぜひご活用ください。

 

 

4. 外壁・鉄部塗装工事

 

外壁や天井・隔壁板や樋などの鉄部の塗装をします。

塗装工事の際は、施工しない箇所に塗料がつかないよう、ビニールで覆って養生します。

 

特にご注意いただきたいのが、この塗装工事が始まりサッシを養生してからの1週間程度は、洗濯物が干せないだけでなく、バルコニーへの出入りが一切できません。他の工事同様、規制が発生する際は事前にお知らせしますので、ご準備いただくようお願いします。

 

5. 床の防水工事

 

バルコニーは風雨や紫外線にさらされるのにくわえ、日ごろ洗濯の出し入れなどの歩行により傷みやすいという条件もそなえています。

雨水の侵入を防ぐためにも定期的な防水工事が望ましいため、大規模修繕工事のタイミングで実施することが多いです

 

防水工事は床面に物があっては施工ができないため、荷物を撤去していただく必要があります。

また、施工中と乾燥期間は出入りもできない期間が発生しますのでご理解ください。

片付けが必要なもの・残しても大丈夫なもの

片付けが必要なもの・残しても大丈夫なもの

これらの工事はすべて足場から出入りを行い作業します。

バルコニーの片付けは、作業効率だけでなく、工事による荷物の汚れや事故、トラブルの防止のためです。

 

具体的には、「エアコンの室外機」と「物干し竿」以外のすべてのものが含まれます。

 

この範囲には、植物(植木・観葉植物)や置物、家具なども含まれますので、室内に移動していただくようお願いいたします。

室内に入らない大きな倉庫や物置をお持ちの方は個別にご相談ください。

ただし、劣化状態によっては解体や撤去をお願いすることもあります。

 

また、床にタイルや人工芝を設置している方もいらっしゃいます。それらの下の床面が施工範囲に含まれる際は、撤去が必要です。

 

基本的に撤去や廃棄の際の費用は自費になります。

 

一部のマンションでは仮置き場が設けられることもありますが、原則としては各住戸での保管が推奨されます。工事期間中、バルコニーに物が残っていると作業が難しくなり、工事の進行に支障をきたす可能性があります。

 

少しくらい大丈夫でしょ。

 

と思って残したものが、職人さんによる作業中の移動で壊れたり汚れてしまった、というトラブルはよくある話です。工事の進行に影響を及ぼすばかりか、お互いに悪い気分になってしまっては工事に対する心象が悪くなるだけです。

バルコニー以外の片付けも必要です

お部屋のバルコニーだけでなく、ルーフバルコニーや共用廊下、玄関前も工事の施工対象となります。これらの共用スペースも同様に片づけが必要です。

工事期間中、これらのスペースに物が残っていると、作業が円滑に進行しづらくなりますので、お部屋の中に保管してください。

日頃から心がけること

日頃から心がけること

バルコニーの片付けは非常に大変な作業。

 

しかしこれを機に必要なものとそうでないものとを見極め、断捨離する良い機会ともなります。不要な物は手放し、スッキリとしたベランダで新たな工事に備えましょう。

 

また、数年後に行われる大規模修繕工事をみこして、日ごろから必要最低限以外の物は置かないように心がけるとよいでしょう。工事中、バルコニーの荷物は最低でも2ヶ月~3ヶ月は部屋の中に保管しなければいけません。不要なものは置かないようにすることで片付けの手間と不快指数が軽減できて安心です。

 

工事期間中は荷物の片づけや保管場所の確保など、様々なご不便をおかけすることとなります。

スムーズな工事進行のために、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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