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知らなきゃ困る!大規模修繕工事中の駐車場問題

知らなきゃ困る!大規模修繕工事中の駐車場問題

大規模修繕工事が始まるにあたり、忘れてはいけないのは駐車場問題です。修繕する建物に関心がいきがちですが、駐車場の利用に影響がでることもあるということを忘れてはいけません。

 

自分の車は移動が必要なの?

 

移動先の駐車場はどこになるの?   

 

と気になる方は多いと思います。

 

まず、トラブルになってしまう主な要因は、事前に説明や準備がなかったことによるものです。駐車場の移動に伴い、駐車場代金の問題もきりはなせません。スムーズな駐車場移動は大規模修繕工事成功の重要な要素でもあります。トラブルを防ぐためにも知っておくべきこと、準備すべきことをご紹介します。

なぜ大規模修繕工事で駐車場の車の移動が必要?

なぜ大規模修繕工事で駐車場の車の移動が必要?

マンションの大規模修繕工事において、作業のために足場を設置することが一般的です。

そのため、足場が駐車場区画と重なってしまう際には対象区画の車は移動が必要になります。建物の外周にそった駐車場区画は移動対象となるケースが多いため、特に注意が必要です。

 

施工業者は工事計画のなかで、仮設計画図というものを作成します。

仮設工事は足場だけに限らす、現場事務所や仮設トイレなどマンションの工事に直接関りはないものの、作業のために必要とされる設備等含めたものも対象となります。これらの設置個所をどこにするか、また電気や水道などをどこから引き込むかなど、工事を効率よく安全に進めるためには非常に重要な準備となります。現場の環境を正しく把握し、正確に設置するために、一目でわかるよう平面図におとしこみます。

いわゆる仮設計画図というものです。

 

仮設計画は、マンションや敷地の形状はもちろん、近隣の状況や周辺の道路などの立地条件までをも考慮したうえで計画されますが、足場や仮設設備と駐車場が重なる場合、車の移動が必要となるわけです。

つまり、工事の影響を受けない駐車区画の車は工事中も駐車することが可能です。対象区画がどこになるか、必ず事前に把握するようにしてください。

移動先の駐車場は誰が探す?

移動先の駐車場は誰が探す?

駐車場の移動が発生することがわかったら、移動先の駐車場の手配が必要です。

 

マンションの敷地内に空いているスペースがあれば解決ですが、そのようなマンションはほぼないというのが現状です。そのため、外部に代替駐車場を探さないといけません。

管理組合自身で探すのもよいですが、なかなか骨の折れる作業です。

 

経験上、大規模修繕工事の一番の難関ともいっていいほど駐車場探しは大変です。マンションから近く、かつまとまった台数の駐車場の確保が必要であり、工事期間の数か月の契約となると事務的な手続きも含め非常に煩雑です。

移動対象車が複数台となると、1か所のみでは空きがないことが多く、数か所の月極駐車場契約をしないといけません。時間と手間、交渉力が問われることを思うと、施工業者にお任せしたほうがよいでしょう。

 

移動中の駐車場料金は誰が負担するの?

移動中の駐車場料金は誰が負担するの?

代替駐車場の駐車場料金は管理組合が負担するケースがほとんどです。

 

大規模修繕工事は管理組合事業として行われるため、工事費の一部として支払います。施工業者からの見積もりの中に、代替駐車場料金として項目がありますので、直接の支払いは施工業者がしますが実際は管理組合が負担することになります。

工事内訳に入れた際は、概算での費用で見積もるため、実費精算という形をとっておけば無駄がなく安心です。

また、管理組合が直接契約をした場合も同様で、管理組合が費用の支払いをします。

 

では、移動対象になった方の「移動中のマンション内の駐車場料金」についてはどうでしょうか。

 

これはマンションの事情によりいろいろな意見がありますのでケースバイケースとなります。

 

「移動先の駐車場料金を管理組合が負担するのだから、今までの駐車場料金は工事中も支払うべき。」 という考え方。

 

「移動しなければいけなくなってしまったため、迷惑料として工事期間内の駐車場料金を無料にするべき。または半額にするべき。」という払わなくてもよいという考え方。

 

「移動しなければいけなくなってしまったので、迷惑料を払うべき。もちろん駐車場料金は無料」という意見もあります。

 

どれが正しい・正しくないといったことはなく、手配ができた代替駐車場までの距離や管理組合の財務状況によって臨機応変に対応できることが望ましいです。確保できた駐車場が遠ければ駐車料金を無料にしたほうがよいかもしれません。

また、駐車場料金が減ることで管理組合収入が減ることが懸念されるようであれば徴収するなど、それぞれの実情に応じて検討しておきましょう。

 

また、「そもそも該当区画の方のみが移動対象になるなんて不公平だ!」

という意見が出ることも考えられます。その際は駐車場利用者全体で抽選を行い、工事中期間中の駐車場区画から決めなおすという作業も必要になります。

 

事前の説明と情報共有を忘れずに!

事前の説明と情報共有を忘れずに!

数十年に一度の大規模修繕工事とはいえ、車は生活に大きくかかわるものであり、工事による代替駐車場への移動は大きなストレスや負担を伴います。

事前に告知と協議を重ね、しっかりと準備をしておかないとトラブルになりかねません。スムーズな駐車場移動が大規模修繕工事のスムーズなスタートといっても過言ではありません。

 

スタートの不満がその後の工事の進捗に影響を及ぼすことは安易に想像がつきますよね。

 

大規模修繕工事を成功させるためにも、事前によく検討し、なぜ駐車場の移動が必要になるかを含めて情報共有しておくことが非常に重要です。

進め方でお困りの際は、経験豊富な施工業者や管理会社に相談するのがおすすめです。

 

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